茶室に入る際は、まずは床の間に飾られた掛け軸を拝見しましょう。
掛け軸には、季節を感じる言葉や、茶人の言葉、日本古来の言葉などが書かれていて、お稽古の場合は先生からのメッセージ、お茶席の場合は亭主(お茶席の主催者)からのメッセージが込められています。
分からなくても大丈夫!
初めて出会う言葉も多く、小学生からお茶を習い始めた私は眺めていてもちんぷんかんぷん。一つ一つの言葉の意味をいつも先生が解説してくれました。とはいえ、周りの大人たちも全て分かっていたわけではなく、それを聞いて一緒に勉強をしていたので、あなたでも大丈夫!
“一期一会”や“日々之好日”など、解りやすい言葉もあれば、聞いたことがない文字が並び、解説されてもなおわからないことも多いですが、それでも大丈夫。みんな一緒です。(笑)
難解な文字も多く、先生も購入した時に掛け軸に添えられていた虎の巻を見ながら教えてくれることもあったくらいですから。
ただ、大切にしたいのは、先生や、亭主がそのお茶席に、この掛け軸を選んでいることには理由があるということをしっかりと理解し、先生や亭主の気持ちを感じ取り、感謝の気持ちを持ってお茶席に臨むことです。
毎週のように行われるお稽古や季節ごとに行われるお茶会で少しずつ知識を蓄えていくことで、自然と書道の知識や日本の古くて素敵な言い回しを身につけることができます。